天ヶ城公園に建つ天ケ城歴史民俗資料館

宮崎市の「高岡エリア」は、市中心部から国道10号を西へ向かった先、大淀川の中流に開けたまちです。2006年(平成18年)1月1日に旧東諸県郡高岡町が宮崎市に編入されてできた地域で、いまも「高岡町◯◯」という地名にまちの歴史が残っています。

天ヶ城公園と天ケ城歴史民俗資料館、国指定天然記念物の月知梅と去川の大イチョウ、薩摩街道の去川関所跡、そして国道10号沿いの道の駅高岡「ビタミン館」。江戸時代に薩摩藩領だった歴史と、大淀川や山々の自然、車で動きやすい生活の便利さが、ほどよく重なっているのが高岡エリアの魅力です。

この記事では、高岡町内山、高岡町五町、高岡町飯田、高岡町花見、高岡町浦之名、高岡町小山田、高岡町高浜、高岡町上倉永、高岡町下倉永など、「高岡町」を冠する大字を中心とした広めの"高岡の生活圏"として紹介します。後半では、引っ越し屋の目線で、高岡へ引っ越すとき・高岡から引っ越すときに確認しておきたいこともまとめました。


高岡総合支所がまちの中心。手続きの拠点が近い

宮崎市高岡総合支所

高岡エリアの暮らしの安心感は、宮崎市高岡総合支所(高岡町内山2887番地)がまちの中心にあることです。地域市民福祉課と農林建設課が置かれ、窓口の手続きや地域の相談ごとに対応しています。開庁時間は平日の午前8時45分から午後4時30分までです(最新の受付時間は市公式サイトでご確認ください)。

宮崎市中心部の市役所本庁舎まで行かなくても、転入・転出などの身近な手続きを地元で済ませやすいのは、旧町域ならではの利点です。引っ越し前後は役所関係の用事が重なりがちなので、手続き先が近いことは想像以上に助かります。


国道10号と道の駅高岡「ビタミン館」。車での暮らしと買い物

道の駅高岡ビタミン館

高岡エリアの生活の軸になるのが国道10号です。宮崎市中心部と都城方面を結ぶ幹線道路がまちを貫いていて、通勤も買い物も荷物の運搬も、この道を基準に組み立てられます。国道268号も通っており、小林・野尻方面へのルートも取りやすい場所です。

国道10号沿いの高岡町花見には、道の駅高岡「ビタミン館」があります。宮崎市中心部から国道10号を都城方向へ約8キロ、車で15分ほどの位置にあり、地元農家が育てた高岡特産の果物や野菜、加工品が並びます。

道の駅高岡の建物

「ビタミン館」という愛称は、高岡出身の医学者で「ビタミンの父」と呼ばれる高木兼寛の功績にちなんだものです。引っ越してきたばかりの時期に、地元の特産品や地域の情報に触れられる場所が近くにあるのは心強いポイントです。


宮崎駅方面への路線バスがある。車以外の移動手段

宮崎駅前

高岡エリアに鉄道の駅はなく、最寄り駅はJR日豊本線の宮崎駅または南宮崎駅になります。そのぶん、宮崎交通の路線バスに「宮崎駅~高岡」を結ぶ系統があり、宮崎市中心部への移動手段として使われています。

また、高岡地域では乗合タクシー「高岡きずな号」が運行されており、車を運転しない方の地域内の移動を支えています。車社会の宮崎で、バスや乗合タクシーの選択肢があることは、高齢の方や学生のいる世帯にとって大切な確認ポイントです。


天ヶ城公園と天ケ城歴史民俗資料館。高岡のシンボル

天ケ城歴史民俗資料館

高岡のシンボルといえば、大淀川を見下ろす高台にある天ヶ城公園です。天ヶ城は1600年(関ヶ原の戦いの年)に薩摩島津家十七代の島津義弘が築いたと伝わる山城で、現在は芝生広場や野球場、体育館を備えた公園として整備されています。春には約1,200本の桜と約50,000本のツツジが咲き、宮崎市内でも有名な花見スポットになっています。

園内に建つお城のような建物が、宮崎市天ケ城歴史民俗資料館(高岡町内山3003-56)です。大淀川流域で暮らしてきた高岡の人々の生活や、薩摩藩領だった当時の武家社会の様子など、高岡の歴史・風土・産業を紹介しています。開館は土・日・祝日が中心(3月15日~4月14日の特別開館期間は毎日開館)で、開館時間は9時~16時30分(入館は16時まで)、入館は無料です。

「住んでいるまちの成り立ちを学べる場所が公園の中にある」というのは、子育て世帯にも、移住してきた方にもうれしい環境です。


月知梅と去川の大イチョウ。国指定天然記念物がふたつあるまち

高岡エリアには、国指定天然記念物がふたつあります。

ひとつは高岡町高浜にある「高岡の月知梅(げっちばい)」です。もとは香積寺の庭にあった梅で、1673年(延宝元年)に薩摩藩主・島津光久が立ち寄った際に詠んだ詩にちなんで名付けられたと伝わります。枝が地について株を増やし、現在は約70株に広がっていて、例年2月中旬ごろに白い八重の花が見頃を迎えます。1935年(昭和10年)に国の天然記念物に指定されました。

去川の大イチョウ

もうひとつが「去川(さるかわ)のイチョウ」です。島津家初代当主・島津忠久が植えたと伝えられ、樹齢800年ともいわれる巨木で、月知梅と同じく1935年に国の天然記念物に指定されています。黄金色に色づくのは例年秋の限られた期間で、その時期にはライトアップなどでにぎわいます。

季節の節目に「あの梅を見に行こう」「イチョウが色づいたら去川へ」という楽しみがあるのは、このまちに住む人ならではの贅沢です。


薩摩街道と去川関所跡。「ビタミンの父」高木兼寛のふるさと

去川の関跡の石碑と案内板

高岡は、江戸時代には薩摩藩領でした。鹿児島と日向を結ぶ薩摩街道が通り、大淀川沿いの去川には藩境を守る「去川の関」が置かれていました。関所跡は宮崎県指定の史跡となっていて、いまは礎石や石碑、案内板が当時の面影を伝えています。

旧去川小学校

去川地区には1872年(明治5年)開校の去川小学校がありましたが、2009年3月に閉校し、児童は高岡小学校に統合されました。現在、高岡エリアの市立学校は高岡小学校や高岡中学校などが担っています。学区や通学手段は物件選びに直結するので、子育て世帯は事前に確認しておくと安心です。

高木兼寛の肖像

高岡を語るうえで欠かせないのが、「ビタミンの父」高木兼寛(1849~1920)です。高岡に生まれ、難病といわれた脚気の予防法確立に取り組み、その研究はのちのビタミンの発見につながりました。東京慈恵会医科大学の創設者でもあります。地元では「ビタミンのまち・たかおか」として、特産の高岡文旦や海軍医カレーなど、高木兼寛にちなんだまちづくりが続いています。


大淀川と山あいの自然。川とダムが身近にある

大淀川の高岡ダム

高岡エリアの中央を東西に流れるのが大淀川です。平地は主に大淀川沿いに開けていて、まちの暮らしは昔からこの川とともにありました。高岡町浦之名には、1931年(昭和6年)完成の九州電力・高岡ダム(重力式コンクリートダム)があり、大淀川の水をたたえています。

瓜田ダム周辺の風景
瓜田川の流れ

支流の瓜田川の上流には瓜田ダムがあり、周辺は山々の緑と渓流が近い、自然豊かな環境です。週末に少し車を走らせるだけで川辺や山あいの風景に出会えるのは、市中心部の住宅地にはない高岡の魅力です。


引っ越し屋視点で見る、高岡エリアの住みやすさ

宮崎市中心部の大淀川

ここからは引っ越し屋の目線です。高岡エリアは、国道10号沿いの平地、昔ながらの集落、山あいの住宅地が混ざっていて、場所によって搬入条件が変わります。

1. 国道10号沿いはルートを組み立てやすい。朝夕の流れに注意

宮崎市中心部と高岡の間は、国道10号を使えば車でのアクセスが良く、引っ越しのルートも組み立てやすい区間です。一方で、通勤時間帯は市内方面への車の流れが増えます。搬出・搬入の開始時刻は、朝夕の混雑を避けられる時間帯に調整できると作業がスムーズです。

2. 昔からの集落では、道幅・離合・進入経路を確認

高岡には、薩摩藩領時代からの歴史があるまちらしく、昔ながらの道幅の集落や、山あいに入る細い道もあります。戸建てへの引っ越しでは、建物前までトラックが入れるか、入れない場合はどこに停めて運ぶかが作業時間を左右します。建物前の道路の写真があると、見積もりの判断がぐっと早くなります。

3. 坂道・高台の物件は、停車位置と運搬距離をセットで考える

大淀川沿いの平地から一歩入ると、高台や坂の途中に建つ住宅もあります。坂の途中では安全に停車できる場所が限られることがあるため、停車位置から玄関までの距離と高低差を事前に確認しておくと安心です。冷蔵庫や洗濯機、ベッドなどの大物は、搬入経路の幅もあわせて測っておきましょう。

4. 転入手続きは高岡総合支所が近くて便利

高岡エリアへの転入なら、住所変更などの手続き先として高岡総合支所が使えます。引っ越し当日は荷物の搬入で慌ただしくなるため、役所の手続きは前後の日に分けると落ち着いて動けます。


高岡周辺への引っ越しで、事前に伝えると見積もりが進みやすいこと

引っ越し相談のときは、次の情報が分かると、車両や作業内容を考えやすくなります。

  • 移動元と移動先の住所
  • 希望日、希望時間帯
  • 建物の種類:戸建て、アパート、マンションなど
  • 階数、エレベーターの有無
  • 建物前に車を停められるか、前面道路の広さ
  • 大きな荷物:冷蔵庫、洗濯機、ベッド、タンス、ソファなど
  • 段ボールの数
  • 不用品の有無
  • 荷物の写真、建物前の写真、坂や細い道の写真

高岡のように平地・集落・山あいが混ざる地区では、住所だけでは分かりにくい道路条件が多いため、写真での事前共有がとても役立ちます。


まとめ|高岡エリアは、歴史と自然と暮らしの便利さがほどよく重なるまち

宮崎市の高岡エリアは、天ヶ城公園や去川関所跡に薩摩藩領時代の歴史が息づき、月知梅と去川の大イチョウというふたつの国指定天然記念物が季節を彩り、大淀川と山々の自然が身近にある。それでいて、国道10号で宮崎市中心部へ出やすく、総合支所や道の駅で日々の用事も済ませやすい。「歴史」「自然」「車での便利さ」のバランスが取れたまちです。

ドーズキャリーサービスでは、宮崎市内の近距離引っ越しから、高岡と宮崎市中心部・都城方面・県外との間の引っ越し、家具家電だけの運搬まで承っています。高岡エリアへの引っ越し・高岡エリアからの引っ越しを考えている方は、お気軽にご相談ください。


参考情報

この記事の作成にあたり、宮崎市公式サイト、宮崎県・宮崎市の観光情報サイト、文化庁の文化遺産データベース、宮崎交通の時刻表、国土交通省九州地方整備局の道の駅情報、Wikimedia Commons掲載写真などの公開情報を参考にしました。詳しくは sources.mdimage-attributions.md をご覧ください。